「タダイ」という名前には、どのような意味が込められているのでしょうか。
新約聖書に登場する使徒の一人として知られていますが、「ユダ」とも呼ばれるため、少し複雑な背景を持つ名前でもあります。
裏切り者ユダと区別するために「タダイ」あるいは「ユダ(ヤコブの子)」と呼ばれることが多いと伝えられています。
そのため、この名前には忠実さや誤解を越える信仰といった象徴が重ねられてきました。
この記事では、タダイという洗礼名の由来や語源、代表的な聖人との関係、そして込められた意味をわかりやすく解説します。
「洗礼名・聖人・天使」の記事一覧を知りたい方は、「洗礼名・聖人・天使辞典」もあわせてご覧ください。
タダイとはどのような洗礼名か
タダイは、新約聖書に登場する十二使徒の一人に由来する洗礼名です。
福音書では、使徒の名簿の中に「タダイ」あるいは「ユダ(ヤコブの子)」として記されています。
裏切り者ユダ・イスカリオテと区別するために、別の呼び名が用いられたと説明されることが多いようです。
そのため、この名前は慎み深く、誤解を避ける配慮の中で伝えられてきました。
日本語では「タダイ」と表記されますが、各国語では次のような形があります。
| 言語 | 表記例 | 読み |
|---|---|---|
| ギリシャ語 | Θαδδαῖος | タッダイオス |
| ラテン語 | Thaddaeus | タダエウス |
| 英語 | Thaddeus | サディアス |
| フランス語 | Thaddée | タデ |
| イタリア語 | Taddeo | タッデオ |
| スペイン語 | Tadeo | タデオ |
| ドイツ語 | Thaddäus | タデウス |
このように、タダイという名前はヨーロッパ各地で広く受け継がれてきました。
控えめでありながら、確かな信仰を象徴する洗礼名として大切にされています。
タダイの由来と語源
タダイという名前は、アラム語またはヘブライ語に由来すると考えられています。
語源については諸説ありますが、「胸」「心」を意味する語に関連すると説明されることがあります。
そこから「勇敢な心を持つ者」「心優しい人」といった意味が重ねられてきました。
また、福音書では「ユダ(ヤコブの子)」とも呼ばれています。
「ユダ」はヘブライ語で「賛美する」という意味を持つ名前です。
そのため、タダイという名とユダという名の両方が、信仰や心の在り方と結びついて理解されることがあります。
ラテン語の「Thaddaeus」を経て、英語では「Thaddeus」、イタリア語では「Taddeo」などへと広がりました。
歴史の中では、タダイは誤解を避けるために用いられた呼び名であるとも伝えられています。
その背景から、この名前には「静かな忠実さ」や「誠実な心」といった象徴が重ねられてきました。
このように、タダイという洗礼名には、心の強さと賛美の精神が込められているのです。
聖タダイとはどのような聖人か
タダイという洗礼名を語るうえで中心となるのは、十二使徒の一人である聖タダイです。
福音書では「タダイ」あるいは「ユダ(ヤコブの子)」として名が記されています。
裏切り者ユダ・イスカリオテとは別人であることが強調されています。
聖タダイは、最後の晩餐の場面で「主よ、なぜわたしたちにご自身を現そうとされるのですか」と問いかけた人物として伝えられています。
この問いかけは、信仰における真剣な思索を象徴するものと受け止められています。
伝承によれば、タダイはシモンとともにペルシア方面で宣教したとされています。
殉教したとする伝統もあり、そのため勇気ある使徒として崇敬されています。
カトリック教会では「絶望的な状況の守護聖人」として広く親しまれています。
困難の中でも希望を失わない姿勢を象徴する存在と理解されることが多いようです。
このように、聖タダイの生涯は、忠実さ・勇気・希望というテーマと深く結びついています。
その背景があるからこそ、タダイという洗礼名にも、静かな強さと励ましの意味が重ねられているのです。
タダイという名前に込められた意味・象徴
タダイという名前には、語源に由来するとされる「心」や「勇気」といった意味が重ねられてきました。
また、「ユダ(賛美する者)」という別名を通して、信仰をたたえる姿勢とも結びついています。
そのため、この名前には内面の強さと信頼が象徴されていると考えられています。
聖タダイの歩みを重ねると、次のような意味が見えてきます。
- 困難の中でも希望を失わない心
- 誤解を越えて忠実である姿勢
- 静かに支える勇気
- 賛美と感謝の精神
裏切り者ユダと同じ名を持ちながらも、別の人物として信仰を貫いた存在として語られてきました。
その背景から、タダイという名前は「誤解を恐れず真実を生きる姿」を象徴するものとして受け止められることがあります。
また、絶望的な状況の守護聖人とされる伝統は、希望の象徴としての意味を強めています。
タダイという洗礼名には、困難の中でも揺るがない信頼と励ましの心が静かに込められているのです。
洗礼名としてのタダイ|選ばれる理由
タダイという名前は、静かながらも力強い意味を持つ洗礼名です。
語源に由来するとされる「心」や「勇気」の象徴は、内面の強さを大切にしたいと願う人にとって魅力的に映るでしょう。
また、「ユダ(賛美する者)」という別名を通して、信仰をたたえる姿勢とも結びついています。
聖タダイが絶望的な状況の守護聖人とされる伝統は、希望を失わない生き方を象徴しています。
困難な時代や試練の中で、静かに支えとなる存在でありたいという思いから、この名前が選ばれることもあるようです。
さらに、誤解を受けやすい名を持ちながらも忠実であった姿は、真実を貫く強さを感じさせます。
このように、タダイという洗礼名は、希望と忠実さを象徴する名前として、今も大切に受け継がれているのです。
ほかの男性の洗礼名と意味を一覧で知りたい方は、「洗礼名の一覧(男性編)|人気ランキングを由来や意味から解説」もご覧ください。
タダイにまつわる祝日と崇敬
タダイという名前は、使徒である聖タダイの祝日と深く結びついています。
西方教会では、聖タダイは使徒シモンとともに10月28日に記念されることが多いようです。
この日は、宣教と殉教の働きをたたえる日として大切にされています。
東方教会では別の日に祝われることもあり、地域や伝統によって記念日が異なる場合があります。
聖タダイは、「絶望的な状況の守護聖人」として広く知られています。
困難な問題や行き詰まりの中で祈りの対象とされることが多いと伝えられています。
美術作品では、炎を頭上にいただく姿や、棍棒を持つ姿で描かれることがあります。
これは宣教の働きや殉教を象徴するものと理解されています。
このように、タダイは希望と励ましの象徴として、多くの人に親しまれてきました。
祝日や伝承を通して、タダイという名前は今も信仰の歴史の中で大切に受け継がれています。
使徒シモンについては、「シモンという洗礼名の意味とは?由来・象徴・聖人との関係をわかりやすく解説」もご覧ください。
まとめ|タダイという洗礼名が持つ意味
タダイという洗礼名は、使徒の名に由来する歴史ある名前です。
語源には「心」や「勇気」といった意味が重ねられてきました。
また、「ユダ(賛美する者)」という別名を通して、信仰をたたえる姿勢とも結びついています。
聖タダイは、誤解を受けやすい名を持ちながらも忠実に歩んだ使徒として語られています。
絶望的な状況の守護聖人とされる伝統は、希望の象徴としての意味を強めています。
祝日や各地の崇敬の歴史を通して、この名前は長い年月の中で大切に受け継がれてきました。
タダイという洗礼名には、困難の中でも希望を失わず、誠実に歩む姿勢が静かに込められているといえるでしょう。
洗礼名としてタダイを選ぶことは、勇気と忠実さを大切にする生き方を願うことにつながるのかもしれません。
使徒フィリポについては、「フィリポという洗礼名の意味とは?由来・象徴・聖人との関係をわかりやすく解説」もおすすめです。

