「フィリポ」という名前には、どのような意味が込められているのでしょうか。
新約聖書に登場する使徒の名として知られていますが、その語源をたどると、古代ギリシャに由来する興味深い意味が見えてきます。
フィリポは、ナタナエル(バルトロマイ)をイエスのもとへ導いた人物としても語られています。
そのため、この名前には友情や導き、信頼といった象徴が重ねられてきました。
この記事では、フィリポという洗礼名の由来や語源、代表的な聖人との関係、そして込められた意味について、わかりやすく解説します。
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フィリポとはどのような洗礼名か
フィリポは、新約聖書に登場する十二使徒の一人に由来する洗礼名です。
福音書の中では、イエスから直接招かれた弟子の一人として紹介されています。
また、ナタナエル(バルトロマイ)をイエスのもとへ導いた人物としても知られています。
その姿は、人を信仰へとつなぐ存在として受け止められてきました。
日本語では「フィリポ」と表記されますが、各国語ではさまざまな形に広がっています。
| 言語 | 表記例 | 読み |
|---|---|---|
| ギリシャ語 | Φίλιππος | フィリッポス |
| ラテン語 | Philippus | フィリップス |
| 英語 | Philip | フィリップ |
| フランス語 | Philippe | フィリップ |
| イタリア語 | Filippo | フィリッポ |
| スペイン語 | Felipe | フェリペ |
| ドイツ語 | Philipp | フィリップ |
このように、フィリポという名前はヨーロッパ各地で広く用いられ、王侯貴族の名としても親しまれてきました。
古代から現代に至るまで受け継がれてきた、歴史ある洗礼名といえるでしょう。
フィリポの由来と語源
フィリポという名前は、ギリシャ語の「Φίλιππος(フィリッポス)」に由来すると伝えられています。
この語は、「愛する」を意味する語と、「馬」を意味する語から成り立っていると説明されることが多いようです。
そのため、フィリポは「馬を愛する者」という意味を持つ名前とされています。
古代ギリシャでは、馬は力や高貴さの象徴とされていました。
そのため、この名前には勇気や高潔さといった意味が重ねられることもあります。
この名前は新約聖書を通して広まり、ラテン語の「Philippus」を経てヨーロッパ各地へ伝わりました。
歴史上には、マケドニア王フィリッポス2世などもおり、王侯の名としても広く用いられてきました。
キリスト教の中では、使徒フィリポの名として特に重要な位置を占めています。
このように、フィリポという洗礼名には、愛と高貴さの両方を感じさせる語源が込められているのです。
聖フィリポとはどのような聖人か
フィリポという洗礼名を語るうえで中心となるのは、十二使徒の一人である聖フィリポです。
福音書によれば、フィリポはガリラヤのベツサイダ出身で、ペテロやアンデレと同郷であったと記されています。
イエスから直接「わたしに従いなさい」と招かれた弟子の一人でした。
聖フィリポは、ナタナエル(バルトロマイ)をイエスのもとへ導いた人物としても知られています。
この出来事は、フィリポが信仰を自分の中にとどめるのではなく、他者へと伝える役割を担ったことを象徴していると理解されています。
また、最後の晩餐の場面では、「父をお示しください」と問いかけた場面が記されています。
この言葉は、神をより深く知りたいと願う真剣な姿勢をあらわすものとして受け止められてきました。
伝承によれば、フィリポは小アジア地方で宣教し、殉教したとされています。
祝日は西方教会では5月3日(ヤコブとともに)に記念されることが多いようです。
このように、聖フィリポの生涯は、導き・探求・宣教というテーマと結びついています。
その背景があるからこそ、フィリポという洗礼名にも、愛と信頼の象徴が重ねられているのです。
ナタナエル(バルトロマイ)については、
「バルトロマイという洗礼名の意味とは?由来・象徴・聖人との関係をわかりやすく解説」もご覧ください。
フィリポという名前に込められた意味・象徴
フィリポという名前は、「馬を愛する者」という語源を持つと伝えられています。
古代において馬は、力や気高さ、勇気の象徴とされていました。
そのため、この名前には愛と高潔さが調和した意味が重ねられてきました。
さらに、聖フィリポの歩みを重ねると、次のような象徴が見えてきます。
- 信仰を人に伝える姿勢
- 真理を求める探求心
- 友情や信頼を大切にする心
- 導く者としての誠実さ
ナタナエルをイエスのもとへ導いた場面は、「良いものを分かち合う姿勢」を象徴しています。
また、「父をお示しください」と問いかけた姿は、神をより深く知りたいという真摯な願いをあらわしています。
フィリポという洗礼名は、ただ力強いだけの名前ではありません。
愛を土台としながら、勇気をもって歩む姿勢を象徴する名前として受け継がれてきました。
このように、フィリポという名前には、愛と探求心が静かに込められているのです。
洗礼名としてのフィリポ|選ばれる理由
フィリポという名前は、古代ギリシャに由来する意味を持ちながら、キリスト教の伝統の中でも大切にされてきた洗礼名です。
語源にある「愛する」という響きは、穏やかで温かな印象を与えます。
その一方で、馬に象徴される勇気や力強さも感じさせる名前です。
聖フィリポの姿は、人を信仰へと導いた人物として語られています。
ナタナエルをイエスのもとへ連れて行った場面は、「良い知らせを分かち合う存在でありたい」という願いと重なるかもしれません。
また、問いかけを通して神を深く知ろうとした姿は、探求心を大切にする名前としての魅力を持っています。
このように、フィリポという洗礼名は、愛と勇気、そして信頼をあわせ持つ名前として、大切に選ばれているのです。
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フィリポにまつわる祝日と崇敬
フィリポという名前は、使徒である聖フィリポの祝日と深く結びついています。
西方教会では、聖フィリポはヤコブ(アルファイの子)とともに5月3日に記念されることが多いようです。
この日は、使徒としての働きと殉教をたたえる日とされています。
東方教会では別の日に祝われる場合もあり、伝統によって違いがあります。
聖フィリポは、小アジア地方で宣教したと伝えられています。
そのため、トルコのヒエラポリスはゆかりの地とされることがあります。
美術作品では、十字架や書物を持つ姿で描かれることが多く、宣教者としての姿を象徴しています。
このように、フィリポは静かに人を導いた使徒として、各地で敬われてきました。
祝日や伝承を通して、フィリポという名前は今も信仰の歴史の中で生き続けています。
まとめ|フィリポという洗礼名が持つ意味
フィリポという洗礼名は、「馬を愛する者」という意味を持つギリシャ語に由来する名前です。
その語源には、愛と勇気という二つの象徴が込められています。
聖フィリポの生涯は、人を信仰へと導き、真理を求め続けた姿として語り継がれてきました。
ナタナエルを導いた場面や、神を深く知ろうとした問いかけは、誠実な探求心をあらわしています。
祝日や各地の伝承を通して、この名前は長い歴史の中で大切に受け継がれてきました。
フィリポという洗礼名には、愛を土台としながら勇気をもって歩む姿勢が静かに込められているといえるでしょう。
洗礼名としてフィリポを選ぶことは、導きと信頼を大切にする生き方を願うことにつながるのかもしれません。
使徒タダイについては、「タダイという洗礼名の意味とは?由来・象徴・聖人との関係をわかりやすく解説」もおすすめです。

