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歴史に残るラテン語の格言60選|心に響く言葉とその意味・背景を解説

バチカン市国 名言・格言

ラテン語の格言や名言には、古代ローマや中世ヨーロッパの賢人たちが残した深い知恵が詰まっています。

「Carpe Diem(今を楽しめ)」や「Veni, Vidi, Vici(来た、見た、勝った)」など、一度は耳にしたことがある言葉も多いでしょう。

この記事では、人生や哲学、政治、道徳、宗教、勇気と戦いにまつわる60の格言・名言をジャンル別・アルファベット順にわかりやすく紹介します。

原文や読み方、意味、作者、年代なども解説していますので、ぜひお気に入りの言葉を見つけてください。

ラテン語の「人生・哲学」の格言・名言20選

Acta Non Verba

  • 原文: Acta Non Verba

  • 読み: アクタ・ノン・ウェルバ

  • 意味: 言葉ではなく行動を

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

これは、どんな立派な言葉より、実際の行動こそが本当の価値を持つのだと教えてくれます。口先だけでなく、一歩を踏み出す勇気を持つことの大切さを思い出させてくれる格言です。

Ad Astra Per Aspera

  • 原文: Ad Astra Per Aspera

  • 読み: アド・アストラ・ペル・アスペラ

  • 意味: 困難を越えて星へ

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

この言葉は、険しい道のりを越えた先にこそ輝く星があり、苦労や努力の先に本当の成功が待っているのだと語ります。挑戦する心を奮い立たせる力を持つ言葉です。

Aequam Memento Rebus In Arduis Servare Mentem

  • 原文: Aequam Memento Rebus In Arduis Servare Mentem

  • 読み: アエクワム・メメント・レブス・イン・アルドゥイス・セルウァレ・メンテム

  • 意味: 困難の中でも心の平静を保て

  • 作者: ホラティウス(詩人/紀元前65年〜紀元前8年)

この言葉は、どんな困難の中でも心の平静を忘れず、冷静さが困難を乗り越える鍵になることを教えてくれます。落ち着いた心が次の一歩を導くのだと感じさせてくれる格言です。

Alis Volat Propriis

  • 原文: Alis Volat Propriis

  • 読み: アリス・ウォラト・プロプリイス

  • 意味: 自らの翼で飛ぶ

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

この言葉は、自分の翼で高く飛ぶ勇気を持ち、人に頼らず自分の力で未来を切り開いていく姿勢の大切さを示しています。自立や挑戦の象徴となる言葉です。

Amor Vincit Omnia

  • 原文: Amor Vincit Omnia

  • 読み: アモル・ウィンキト・オムニア

  • 意味: 愛はすべてに打ち勝つ

  • 作者: ウェルギリウス(詩人/紀元前70年〜紀元前19年)

この言葉は、愛の力はあらゆる壁を越え、争いや困難に打ち勝つのは人を思いやる心だと語ります。温かな気持ちが世界を変えるのだとそっと教えてくれる格言です。

Ars Longa, Vita Brevis

  • 原文: Ars Longa, Vita Brevis

  • 読み: アルス・ロンガ、ウィータ・ブレウィス

  • 意味: 芸術は長く、人生は短し

  • 作者: ヒポクラテス(医師/紀元前460年頃〜紀元前370年頃)

人生は短いけれど学びや技術は長く残るものであり、だからこそ今を大切にして真剣に努力することが求められます。この格言は、一日一日を意味あるものにする大切さを教えてくれます。

Aut Viam Inveniam Aut Faciam

  • 原文: Aut Viam Inveniam Aut Faciam

  • 読み: アウト・ウィアム・インウェニアム・アウト・ファキアム

  • 意味: 道を見つけるか、自ら作る

  • 作者: ハンニバル(軍人・将軍/紀元前247年〜紀元前183年頃)

道がなければ自ら切り開けばいい、あきらめず挑戦し続ける意志の強さを示す言葉です。困難なとき、背中を押してくれる力強いメッセージです。

Beati Pauperes Spiritu

  • 原文: Beati Pauperes Spiritu

  • 読み: ベアティ・パウペレス・スピリトゥ

  • 意味: 心の貧しい者は幸いである

  • 作者: イエス・キリスト(宗教指導者/紀元前4年頃〜紀元30年頃)

謙虚な心が幸せへの道を開き、助けを求める素直さや優しさが大切だと教えます。傲慢にならず柔らかな心を忘れないための格言です。

Carpe Diem

  • 原文: Carpe Diem

  • 読み: カルペ・ディエム

  • 意味: 今を楽しめ

  • 作者: ホラティウス(詩人/紀元前65年〜紀元前8年)

明日のことを心配しすぎず、今日を精一杯生きようという教えです。この瞬間を大切にし、今を充実させる生き方を後押しする言葉です。

Cogito, Ergo Sum

  • 原文: Cogito, Ergo Sum

  • 読み: コギト・エルゴ・スム

  • 意味: 我思う、ゆえに我あり

  • 作者: ルネ・デカルト(哲学者・数学者/1596年〜1650年)

考える自分こそが確かに存在する証であり、自分の存在と向き合う勇気を与えてくれます。深く自分を見つめ主体的に生きることの価値を語る格言です。

Dum Spiro, Spero

  • 原文: Dum Spiro, Spero

  • 読み: ドゥム・スピロ・スペロ

  • 意味: 息をしている限り希望はある

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

息をしている限り希望は消えない、どんな困難でも前を向いて歩む力が湧いてくる言葉です。希望を胸に生きる強さをそっと示してくれます。

Felix Qui Potuit Rerum Cognoscere Causas

  • 原文: Felix Qui Potuit Rerum Cognoscere Causas

  • 読み: フェリクス・クィ・ポトゥイト・レルム・コグノスクレ・カウサス

  • 意味: 物事の原因を知ることができた者は幸いだ

  • 作者: ウェルギリウス(詩人/紀元前70年〜紀元前19年)

物事の原因を知ることが幸せへの近道であり、悩みや問題に向き合う勇気が必要だと教えます。理由を知ることで不安も少しずつ解けていくのだと語ります。

Fortuna Favet Fortibus

  • 原文: Fortuna Favet Fortibus

  • 読み: フォルトゥーナ・ファウェト・フォルティブス

  • 意味: 運命は勇者に味方する

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

勇気を出して進む人にこそ運は味方し、挑戦するその一歩が幸運を呼ぶのだと教えてくれます。行動する勇気を後押しする格言です。

Memento Mori

  • 原文: Memento Mori

  • 読み: メメント・モリ

  • 意味: 死を忘れるな

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

死を意識することで今をより大切に生きることができる、限りある命だからこそ悔いのない日々を送ろうと促す言葉です。人生の尊さをそっと語りかけます。

Nihil Novi Sub Sole

  • 原文: Nihil Novi Sub Sole

  • 読み: ニヒル・ノウィ・スブ・ソーレ

  • 意味: 太陽の下に新しいものは何もない

  • 作者: 旧約聖書(伝道の書/紀元前3世紀頃)

この世には本当に新しいことはなく、だからこそ歴史や過去から学ぶことが大切なのだと教えます。冷静に物事を見つめる視点を与えてくれる格言です。

Non Ducor, Duco

  • 原文: Non Ducor, Duco

  • 読み: ノン・ドゥコル、ドゥコ

  • 意味: 私は導かれるのではない、私が導くのだ

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

私は導かれるのではなく導く側に立つ、リーダーとしての誇りと責任を示す言葉です。信念を持って進む力強さを語ります。

Omnia Mea Mecum Porto

  • 原文: Omnia Mea Mecum Porto

  • 読み: オムニア・メア・メクム・ポルト

  • 意味: 私の財産はすべて私と共にある

  • 作者: ビアス(哲学者/紀元前6世紀頃)

知恵や学びこそが奪われない真の財産であり、心の中にある力がどんなときもあなたを支えます。努力の積み重ねの大切さを教える格言です。

Sapere Aude

  • 原文: Sapere Aude

  • 読み: サペレ・アウデ

  • 意味: 知る勇気を持て

  • 作者: ホラティウス(詩人/紀元前65年〜紀元前8年)

知ろうとする勇気を持ち、学ぶ心が新しい世界への扉を開くのだと教えてくれます。挑戦の大切さを静かに語る言葉です。

Tempus Fugit

  • 原文: Tempus Fugit

  • 読み: テンプス・フギト

  • 意味: 時は飛ぶように過ぎる

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

時はあっという間に過ぎ去るからこそ、今この瞬間を大切にしなければなりません。行動することの大切さを思い出させてくれます。

Ubi Bene, Ibi Patria

  • 原文: Ubi Bene, Ibi Patria

  • 読み: ウビ・ベネ、イビ・パトリア

  • 意味: 心地よい場所こそ我が祖国

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

人は生まれた国に縛られるのではなく、自分が心地よく幸せを感じる場所こそが本当の祖国なのだと教えます。自由に生きることの大切さと、自分の居場所を大切にする心を示す格言です。

ラテン語の「政治・権力」の格言・名言10選

コロッセオ

Auctoritas Non Veritas Facit Legem

  • 原文: Auctoritas Non Veritas Facit Legem

  • 読み: アウクトリタス・ノン・ウェリタス・ファキト・レゲム

  • 意味: 真実ではなく権威が法を作る

  • 作者: トマス・ホッブズ(哲学者/1588年〜1679年)

法律やルールは真実や正義だけでなく、権威の力によって決まることが多いのだと教えます。権力の現実と、それに伴う責任の重さを示す格言です。

Bellum Omnium Contra Omnes

  • 原文: Bellum Omnium Contra Omnes

  • 読み: ベッルム・オムニウム・コントラ・オムネス

  • 意味: 万人の万人に対する闘争

  • 作者: トマス・ホッブズ(哲学者/1588年〜1679年)

秩序がなければ人は互いに争うようになるという考えです。社会のルールや権力の必要性を示しています。法や政治の意義を語るときに引用されます。

Fiat Justitia Ruat Caelum

  • 原文: Fiat Justitia Ruat Caelum

  • 読み: フィアト・ユスティティア・ルアト・カエルム

  • 意味: たとえ天が落ちようとも正義を行え

  • 作者: 古代ローマの法律格言(作者不詳)

どんな結果が待っていようとも正義を貫くべきだと教える言葉です。政治や裁判の場で揺るぎない信念や覚悟を示す格言として知られています。

Habeas Corpus

  • 原文: Habeas Corpus

  • 読み: ハベアス・コルプス

  • 意味: 汝その身体を保て(不当な拘束からの保護)

  • 作者: 英国法の原則(中世イングランド)

人を不当に拘束してはならないという自由の原則を示します。権力の乱用を防ぎ、市民の権利を守るための大切な概念です。

Non Ducor, Duco

  • 原文: Non Ducor, Duco

  • 読み: ノン・ドゥコル、ドゥコ

  • 意味: 私は導かれるのではない、私が導くのだ

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

自らの信念で人を導くリーダーの姿勢を示す言葉です。指導者の決意や誇りを表します。政治家やリーダーの座右の銘として知られます。

Quis Custodiet Ipsos Custodes

  • 原文: Quis Custodiet Ipsos Custodes

  • 読み: クィス・クストディエト・イプソス・クストーデス

  • 意味: 誰が監視者を監視するのか

  • 作者: ユウェナリス(詩人/紀元55年頃〜紀元127年頃)

権力を持つ者や監視する者もまた監視されるべきだと教える格言です。権力の腐敗や暴走を防ぐため、市民の目や制度の重要性を語ります。

Sic Transit Gloria Mundi

  • 原文: Sic Transit Gloria Mundi

  • 読み: シク・トランシト・グロリア・ムンディ

  • 意味: このようにして世の栄光は過ぎ去る

  • 作者: 中世のキリスト教典礼(作者不詳)

栄光や権力は一時的で、やがて消えるという戒めです。謙虚さを忘れないよう促す言葉です。政治や権力者の教訓として引用されます。

Ubi Bene, Ibi Patria

  • 原文: Ubi Bene, Ibi Patria

  • 読み: ウビ・ベネ、イビ・パトリア

  • 意味: 心地よい場所こそ我が祖国

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

人は幸福を感じる場所こそが祖国であるという考えです。国家や権力への忠誠より個人の幸福を重視します。自由の思想を表しています。

Vae Victis

  • 原文: Vae Victis

  • 読み: ワエ・ウィクティス

  • 意味: 敗者に災いあれ

  • 作者: ブレンヌス(ガリアの将軍/紀元前4世紀)

勝者の権力が敗者に容赦しない現実を表します。戦争や政治の厳しさを示す言葉です。勝敗の重みを語る場面で引用されます。

Vox Populi, Vox Dei

  • 原文: Vox Populi, Vox Dei

  • 読み: ウォクス・ポプリ、ウォクス・デイ

  • 意味: 民の声は神の声

  • 作者: 中世のことわざ(作者不詳)

国民の声は絶対的で尊重されるべきものであり、政治はその声に基づくべきだと教えます。権力者が民意を軽んじることのないよう戒める言葉です。

ラテン語の「道徳・美徳」の格言・名言10選

Audentes Fortuna Iuvat

  • 原文: Audentes Fortuna Iuvat

  • 読み: アウデンテス・フォルトゥーナ・ユウァト

  • 意味: 幸運は勇敢な者に味方する

  • 作者: ウェルギリウス(詩人/紀元前70年〜紀元前19年)

勇気を持って挑戦する者にこそ、運は味方すると教えます。幸運はただ待っているだけではなく、自ら行動することで引き寄せるものだと語る格言です。

Caveat Emptor

  • 原文: Caveat Emptor

  • 読み: カウェアト・エンプトル

  • 意味: 買い手は注意せよ

  • 作者: 古代ローマの法律格言(作者不詳)

取引では買い手自身が責任を持って注意するべきだと教えます。人任せにせず、自分の判断で物事を見極める大切さを語る言葉です。

Fiat Lux

  • 原文: Fiat Lux

  • 読み: フィアト・ルクス

  • 意味: 光あれ

  • 作者: 旧約聖書(創世記/紀元前6世紀頃)

希望や新しい始まりの象徴として語られます。暗闇を切り開き、新たな道を進む勇気を与えてくれる格言です。

Fortes Fortuna Adiuvat

  • 原文: Fortes Fortuna Adiuvat

  • 読み: フォルテス・フォルトゥーナ・アディウァト

  • 意味: 運は強者に味方する

  • 作者: テレンティウス(劇作家/紀元前195年頃〜紀元前159年頃)

強い意志と勇気を持つ者に運は微笑むと語ります。困難に立ち向かう心の強さこそが幸運を呼ぶことを教えてくれる言葉です。

In Vino Veritas

  • 原文: In Vino Veritas

  • 読み: イン・ウィノ・ウェリタス

  • 意味: 酒の中に真実あり

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

酒の中にこそ人の本音や真実が表れると教えます。隠していた本心がふと表に出ることのある人間らしさを語る格言です。

Mens Sana In Corpore Sano

  • 原文: Mens Sana In Corpore Sano

  • 読み: メンス・サナ・イン・コルポレ・サノ

  • 意味: 健全な身体に健全な精神

  • 作者: ユウェナリス(詩人/紀元55年頃〜紀元127年頃)

健全な精神は健全な身体に宿ると教えます。心の健康は日々の生活や体の健康と深くつながっているのだと示す言葉です。

Modus Operandi

  • 原文: Modus Operandi

  • 読み: モドゥス・オペランディ

  • 意味: 行動様式、やり方

  • 作者: 古代ローマの法律用語(作者不詳)

人や組織にはそれぞれ特有のやり方があるのだと教えます。自分に合った方法を見つけ、磨いていく大切さを語る格言です。

Sic Transit Gloria Mundi

  • 原文: Sic Transit Gloria Mundi

  • 読み: シク・トランシト・グロリア・ムンディ

  • 意味: このようにして世の栄光は過ぎ去る

  • 作者: 中世のキリスト教典礼(作者不詳)

どんな栄光もやがては消えていくものだと語ります。成功や権力にとらわれず、謙虚でいることの大切さを教えてくれる言葉です。

Veritas Vos Liberabit

  • 原文: Veritas Vos Liberabit

  • 読み: ウェリタス・ヴォス・リベラビト

  • 意味: 真理はあなたを自由にする

  • 作者: 新約聖書(ヨハネによる福音書/紀元1世紀)

真実を知ることで、心は自由になれるのだと教えます。勇気を出して真実と向き合うことの尊さを語る格言です。

Virtus Junxit, Mors Non Separabit

  • 原文: Virtus Junxit, Mors Non Separabit

  • 読み: ウィルトゥス・ユンクシト、モルス・ノン・セパラビト

  • 意味: 美徳が結びつけたものは、死でさえ引き離せない

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

美徳によって結ばれた絆は、死でさえ断ち切ることはできないと語ります。信頼や誠実さの強さと尊さを教えてくれる言葉です。

ラテン語の「宗教・信仰」の格言・名言10選

真実の口

Agnus Dei

  • 原文: Agnus Dei

  • 読み: アニュス・デイ

  • 意味: 神の子羊

  • 作者: 新約聖書(ヨハネの福音書/紀元1世紀)

神の子羊は新約聖書に登場する表現で、イエス・キリストの純粋さと犠牲を象徴しています。人のために尽くす優しさや愛の深さを教えてくれる言葉です。

Credo Quia Absurdum

  • 原文: Credo Quia Absurdum

  • 読み: クレド・クィア・アブスルドゥム

  • 意味: ばかげているからこそ私は信じる

  • 作者: テルトゥリアヌス(神学者/紀元160年頃〜紀元220年頃)

ばかげているからこそ私は信じるという、理屈を超えた信仰の力を表します。信じる心は理屈では測れないという教えです。

Deus Ex Machina

  • 原文: Deus Ex Machina

  • 読み: デウス・エクス・マキナ

  • 意味: 機械仕掛けの神(突然の救い)

  • 作者: 古代ローマ劇用語(作者不詳)

もともとは古代ローマの劇で、困った場面を解決するために舞台装置で神が降りてきて物語を終わらせる手法のことを指しました。機械仕掛けの神という意味で、突然の救いや解決を象徴する言葉です。困難なときに予想外の助けが訪れることを語ります。

Dominus Vobiscum

  • 原文: Dominus Vobiscum

  • 読み: ドミヌス・ウォビスクム

  • 意味: 主はあなたと共に

  • 作者: キリスト教典礼(作者不詳)

主はあなたと共にあるという祈りの言葉です。どんなときも神がそばで見守り支えてくれる安心感を示しています。

Gloria in Excelsis Deo

  • 原文: Gloria in Excelsis Deo

  • 読み: グロリア・イン・エクセルシス・デオ

  • 意味: 天のいと高きところに栄光あれ

  • 作者: 新約聖書(ルカによる福音書/紀元1世紀)

神への賛美と感謝を表しています。平和や喜びを願う祈りの心を語る格言です。夜空に現れた天使たちがこの言葉で神をたたえたと伝えられ、世界中の人々に愛されています。

Ora et Labora

  • 原文: Ora et Labora

  • 読み: オラ・エト・ラボラ

  • 意味: 祈り、そして働け

  • 作者: 聖ベネディクトゥス(修道士・修道院創設者/480年頃〜547年頃)

祈り、そして働けという教えで、心の平和と日々の努力の大切さを語ります。信仰と行動が一つであることを示しています。

Pax Vobiscum

  • 原文: Pax Vobiscum

  • 読み: パクス・ウォビスクム

  • 意味: あなたに平和がありますように

  • 作者: キリスト教典礼(作者不詳)

相手の幸せや安らぎを願う言葉で、争いを避け、和を大切にする心を教えます。キリスト教の礼拝や祈りで交わされる言葉です。お祈りの場面だけでなく、人と人とのあいさつや願いの中で使われてきました。

Sancta Sanctorum

  • 原文: Sancta Sanctorum

  • 読み: サンクタ・サンクトルム

  • 意味: 聖なるものの中の聖なるもの

  • 作者: 旧約聖書(出エジプト記ほか/紀元前10世紀頃)

旧約聖書に登場する言葉で、最も神聖な存在や場所を表します。大切なものを敬い、大事にする心を示す言葉です。現代でも、この言葉は「とても大切で神聖なもの」や「触れてはいけないもの」をたとえるときに使われます。

Soli Deo Gloria

  • 原文: Soli Deo Gloria

  • 読み: ソリ・デオ・グロリア

  • 意味: ただ神の栄光のために

  • 作者: 宗教標語(バッハの楽譜にも記載/17世紀〜18世紀)

謙虚な心で感謝し、行動する大切さを語ります。自分の力だけではなく、神への感謝を忘れないよう促す格言です。作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハが自分の楽譜にこの言葉を書き残したことでも知られています。

Vade Retro Satana

  • 原文: Vade Retro Satana

  • 読み: ワデ・レトロ・サタナ

  • 意味: 退け、サタンよ

  • 作者: キリスト教の祈りの一節(古代キリスト教初期)

キリスト教の中で悪に打ち勝つ決意を表し、守りの言葉として用いられてきました。正しい道を選び、悪に負けない強さを語る祈りの言葉です。

ラテン語の「戦争・勇気」の格言・名言10選

Alea Iacta Est

  • 原文: Alea Iacta Est

  • 読み: アレア・ヤクタ・エスト

  • 意味: 賽は投げられた

  • 作者: ガイウス・ユリウス・カエサル(軍人・政治家/紀元前100年〜紀元前44年)

重大な決断を下したときの覚悟を表します。一度決めたら迷わず進む勇気の大切さを教えてくれる格言です。ローマの将軍カエサルがルビコン川を渡り、内戦を決意したときに発したとされています。

Dulce Bellum Inexpertis

  • 原文: Dulce Bellum Inexpertis

  • 読み: ドゥルケ・ベッルム・インエクスペルティス

  • 意味: 戦争は経験のない者には甘美に見える

  • 作者: エラスムス(哲学者・神学者/1466年〜1536年)

戦争を知らない者ほどその姿を美しく感じやすいのだと教えます。戦争の悲惨さや苦しみの現実を忘れず、軽々しく戦いを選んではならないという警告を含む格言です。

Dulce et Decorum Est Pro Patria Mori

  • 原文: Dulce et Decorum Est Pro Patria Mori

  • 読み: ドゥルケ・エト・デコルム・エスト・プロ・パトリア・モリ

  • 意味: 祖国のために死ぬことは甘美で名誉なり

  • 作者: ホラティウス(詩人/紀元前65年〜紀元前8年)

この言葉は、国のために尽くす勇気と誇りを表しています。同時に戦争の悲しさや重みも考えさせる言葉です。

Gloria Victis

  • 原文: Gloria Victis

  • 読み: グロリア・ウィクティス

  • 意味: 敗れし者に栄光を

  • 作者: 19世紀ヨーロッパ文学で広まった表現(作者不詳)

これは、結果に関係なく勇敢に戦った者をたたえる言葉で、挑戦する勇気や努力の尊さを教えてくれます。19世紀のヨーロッパ文学や詩でよく使われるようになりました。

Hannibal ad Portas

  • 原文: Hannibal ad Portas

  • 読み: ハンニバル・アド・ポルタス

  • 意味: ハンニバルが門に迫る

  • 作者: 古代ローマの警句(作者不詳)

カルタゴの名将ハンニバルがローマに迫ったとき、都市が危機に瀕していることを告げるために使われた言葉です。現代では「危機が目前に迫っている状況」をたとえる言葉としても使われます。危機に備えることの大切さと迅速に行動する勇気を教えてくれます。

Si Vis Pacem, Para Bellum

  • 原文: Si Vis Pacem, Para Bellum

  • 読み: シー・ウィス・パーケム、パラ・ベッルム

  • 意味: 平和を望むなら戦争に備えよ

  • 作者: ウェゲティウス(軍事学者/4世紀頃)

平和を守るための準備の大切さを教えます。現実的な勇気と覚悟を促す格言です。防災訓練や安全対策など、いざというときに備えておくことが、平和で安心できる生活を守るために大切です。

Si Vis Vincere, Disce Pugnare

  • 原文: Si Vis Vincere, Disce Pugnare

  • 読み: シー・ウィス・ウィンケレ、ディスケ・プグナーレ

  • 意味: 勝ちたいなら戦い方を学べ

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

勇気だけでは勝利は得られず、勝つためには努力や準備、そして技術が必要であると教える言葉です。挑戦に向けて地道に力を積み重ねる大切さを語る格言です。

Vae Victis

  • 原文: Vae Victis

  • 読み: ワエ・ウィクティス

  • 意味: 敗者に災いあれ

  • 作者: ブレンヌス(ガリアの将軍/紀元前4世紀)

ガリアの将軍ブレンヌスがローマを攻めたとき、ローマ人に対して放ったとされる言葉です。「勝者は敗者に対して容赦しない」という厳しい現実を表しています。勝敗の重みと戦いの厳しさを教えてくれる言葉です。

Veni, Vidi, Vici

  • 原文: Veni, Vidi, Vici

  • 読み: ウェニ、ウィディ、ウィキ

  • 意味: 来た、見た、勝った

  • 作者: ガイウス・ユリウス・カエサル(軍人・政治家/紀元前100年〜紀元前44年)

圧倒的な速さで勝利を収めたことを表す言葉です。決断力と行動の重要性を語る格言です。

Virtus Unita Fortior

  • 原文: Virtus Unita Fortior

  • 読み: ウィルトゥス・ウニタ・フォルティオル

  • 意味: 団結した勇気はより強い

  • 作者: 古代ローマの格言(作者不詳)

どんなに強い個人の勇気も、みんなで心を合わせたとき、さらに大きな力になるということを表しています。仲間と力を合わせることで困難を乗り越えられると教える格言です。

まとめ

ラテン語の格言や名言は、数千年もの間、世界中の人々に語り継がれてきた知恵と勇気の言葉です。

人生・哲学、政治・権力、道徳・美徳、宗教・信仰、戦争・勇気というジャンルに分けて60の格言を紹介しましたが、それぞれの言葉が私たちの生き方や心の持ち方に大切なヒントを与えてくれます。

「今を楽しめ」「幸運は勇敢な者に味方する」「団結した勇気はより強い」——こうした言葉は、時代が変わっても色あせることなく、私たちの背中を押してくれます。

ぜひこれらの言葉を、日常の中での行動や考え方に生かしてみてください。

きっと新しい発見や前向きな力が生まれるはずです。

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