英語の名前は、聖書に登場する人物や聖人の名前、ケルト系の名前、ゲルマン系の名前、アングロ・サクソンの古語英語の名前などに分類されます。
この記事では、英語の男性の名前(ファーストネーム)の由来や意味をタイプ別に紹介しています。
また、英語の名前の国(言語)による発音の変化もあわせて紹介しています。
聖書、聖人に由来する男性の名前
ここでは、聖書に登場する人物や聖人、天使などに由来する男性の名前を紹介します。
旧約聖書に由来する名前
- Aaron (アーロン、エアロン)
モーゼの兄の名前アロンから。ユダヤ教最初の祭司長 - Abraham (エイブラハム)
ユダヤ人の始祖。ヘブライ語で「族長」 - Adam (アダム)
創造主ヤハウェ・エロヒムによって創られた最初の人間。ヘブライ語で「土」、「人間」 - Benjamin (ベンジャミン)
ヤコブの12番目の息子ベンヤミンから。ヘブライ語で「右、南の息子」 - Daniel (ダニエル)
ユダヤ人の預言者、聖ダニエルから。ヘブライ語で「神は私の裁判官である」 - David (デイビッド)
古代イスラエルの王、聖ダヴィデから。ヘブライ語で「最愛の人」 - Isaac (アイザック)
アブラハムの子イサクから。「笑う人」 - Jacob (ジェイコブ)、
James (ジェームズ )
ユダヤ人族長ヤコブから 。ヘブライ語で「かかとをつかむ者」 - Jeremiah (ジェレマイア)
古代ユダヤの預言者・エレミアから。ヘブライ語の「神に選ばれし者」 - Joel (ジョエル )
預言書の「ヨエル書」を著したとされるヨエルから。「エホバは神である」 - Jonathan (ジョナサン)
古代イスラエル最初の王であるサウルの子ヨナタンから。「神は与えたもう」 - Joseph (ジョセフ )
(新約聖書の)ヨセフから。ヘブライ語で「神よ増やしたまえ」 - Michael (マイケル)
大天使ミカエルから。ヘブライ語で「誰か神のごとき」 - Samuel (サミュエル )
ユダヤの預言者サムエルから。ヘブライ語で「彼の名は神」 - Solomon (ソロモン )
古代イスラエルの第3代の王ダヴィデの子。ヘブライ語で「平和」
新約聖書の十二使徒に由来する名前
キリスト教の布教に重要な役割を果たした使徒のなかで、イエス・キリストの12人の高弟を十二使徒といいます。
- Andrew (アンドリュー)
シモン、ペトロの兄弟で、キリストの4番目の弟子である聖アンデレから。ギリシア語で「男らしい」 - Bartholomew (バーソロミュー)
アルメニアで宣教し、皮剥ぎの刑で殉教した聖バルトロマイから。ヘブライ語で「耕地に富む」 - Jacob (ジェイコブ)、
James(ジェイムス)
大ヤコブと小ヤコブから - John (ジョン)
兄ヤコブとともにキリストの最初の弟子となった聖ヨハネから。ヘブライ語で「神は恵み深し」。(ラテン語の表記の影響で、YがJに変わる) - Jude(ジュード)
ヤコブの子ユダ(タダイ)から。ヘブライ語で「ユダの民」 - Matthew (マシュー)
「マタイによる福音書」をあらわした 聖マタイから。ヘブライ語で「神の贈り物」 - Paul (ポール)
新約聖書の著者の一人で、皇帝ネロによりローマで殉教した聖パウロから。ラテン語で「小柄な人」 - Peter (ピーター)
パウロと並んで首座使徒の一人とされる聖ペテロから。ヘブライ語で「岩」 - Philip (フィリップ )
イエスに直接招かれて弟子になった聖フィリポから。ギリシア語で「馬を愛する者」 - Simon (サイモン )
聖シモン から。カナン人で、使徒のなかでも特に信仰が深く、モーセの律法を厳格に守った。ヘブライ語で「聴く」 - Thomas (トーマス)
インドで宣教、殉教した聖トマスから。アラム語で「双子」
キリスト教の聖人に由来する名前
十二使徒のほかにも多くの聖人が崇拝されています。
- Bennet (ベネット)
中世のキリスト教の修道院長の聖ベネディクトゥスから。ラテン語で「祝福があるように」 - Christopher (クリストファー)
3世紀のローマ時代に殉教した聖クリストフォロスから。ギリシア語で「キリストを運ぶ・担うもの」 - Dominic (ドミニク)
ドミニコ会の創設者の聖ドミニコから。ラテン語で「我らの主のもの」 - George (ジョージ )
古代ローマ末期の殉教者の聖ゲオルギウス から。ギリシア語で「大地で働く者」 - Luke (ルーク)
「ルカによる福音書」をあらわした聖ルカ から。「ルカニアからの男」 - Mark (マーク)
「マルコによる福音書」をあらわした聖マルコから。ギリシア語で「ローマの軍神マルス」から - Patrick (パトリック)
アイルランドで人気のある名前。アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリキウスから。ラテン語で「貴族」 - Steven (スティーブン)
ユダヤ教を批判し、石打ちの刑を受けキリスト教会最初の殉教者となった聖ステパノから。ギリシア語で「王冠」 - Timothy (ティモシー )
聖パウロの協力者で弟子の聖テモア から
ケルト語に由来する男性の名前
ここでは、ケルト語に由来する英語の男性の名前を紹介します。
イギリスの中でも、アイルランドやスコットランド、ウェールズに多い名前です。
アイルランドに由来する名前
- Brian 、Bryan(ブライアン): 「高貴な」
- Conan(コナン)
「猟犬を愛する者」、コナーから派生。姓にも持ちいられる - Glenn (グレン )
「谷」、姓にも用いられる - Kelly (ケリー)
「好戦的な」、姓にも持ちいられる - Kevin (ケヴィン )
「高貴な生まれの」 - Neil (ニール )
「闘士」 - Ryan、Rian (ライアン)
「小さな王」 - Shane (シェーン)
アイルランド語のショーンの変化形。Johnと同じくヨハネに由来
スコットランドに由来する名前
- Allan (アラン)、Allen (アレン )
「調和、石」 - Angus(アンガス)
「選ばれし者」 - Cameron (キャメロン)
「鉤鼻、曲がった鼻」、姓にも持ちいられる - Donald (ドナルド)
「世界の支配者」 - Gavin(ガヴィン)
「白い鷹」 - Kenneth (ケネス)
「美しい者」 - Scott (スコット)
「スコットランド人」。姓にも用いられる。
ウェールズに由来する名前
- Arthur (アーサー)
ブリトン人の伝説の君主アーサー王に由来
ゲルマン語に由来する男性の名前
ここでは、ゲルマン語に由来する英語の男性の名前を紹介します。
イギリスの中でもイングランドに多い名前です。
イングランドに由来する名前
- Arnold (アーノルド)
「鷲の支配者」 - Bernard (バーナード)
「熊のように強い男」。姓にも持ちいられる - Dustin (ダスティン)
北ゲルマン語で「石」 - Gerald (ジェラルド )
「槍」と「支配者」の2つの意味を含む - Henry (ヘンリー)
ドイツ語のヘンドリックから。「家長」 - Hugh (ヒュー )
「心、魂、霊」 - Raymond (レイモンド)
「決断」と「守護者」の2つの意味を含む - Richard (リチャード)
「支配、厳格な」 - Robert (ロバート)
「名誉、輝かしい」 - Roger (ロジャー)
「槍の名手」 - Ronald (ロナルド)
北ゲルマン語で「賢明な支配者」 - Walt(ウォルト)
「強力な」 - William (ウィリアム )
「意思」と「兜(かぶと)」の2つの意味を含む
その他の男性の名前
ここでは、その他の英語の男性の名前を紹介します。
A~D
- Adolf (アドルフ)
「高貴な狼」 - Albert (アルバート)
「高貴な」と「輝かしい」の2つの意味を含む - Alexander (アレグザンダー)
ギリシア語のアレクサンドロスから。「人民を守る戦士」 - Alfred (アルフレッド)
「妖精、超自然的存在」と「王」の2つの意味を含む - Alvin (アルヴィン )
「妖精、自然的存在」と「友」の2つの意味を含む - Anthony (アンソニー)
ローマ時代の軍人「アントニウス」から - Austin (オースティン )
ラテン語で「偉大な」 - Bruce (ブルース):
「泥だらけ」 - Caesar (シーザー)
古代ローマの軍人、政治家「カエサル」から - Calvin 「カルヴィン)
ラテン語から派生。「小さな禿の男」 - Carl (カール )
「男、自由農民」 - Charles (チャールズ)
カールから派生。「男性的な」 - Charlton (チャールトン)
「自由な農民の居住地」という地名から - Chester (チェスター)
「城」 - Christian (クリスティアン)
ラテン語で 「キリスト教徒」 - Clemence (クレメンス)、
Clement(クレメント)
「慈悲深い」 - Collin (コリン )
「勝利」と「人々」の2つの意味を含む - Damian (デイミアン )
ギリシア語で「支配する」 - Dennis (デニス )
「ディオニュソスの信奉者」
E~G
- Earl (アール)
「戦士、貴族」 - Edgar (エドガー )
「富」と「支配者」の2つの意味を含む。”ed”は富を意味する言葉 - Edmond (エドモンド )
「富」と「保護者」の2つの意味を含む - Edward (エドワード )
「富」と「守護神」の2つの意味を含む - Edwin (エドウィン)
「富」と「友人」の2つの意味を含む - Elton (エルトン)
「エラの居住地」 - Elvis (エルヴィス)
「すべて」と「賢い」の2つの意味を含む - Emanuel (エマニュエル)
ヘブライ語で 「神は我々とともにある」 - Erick (エリック )
「支配者」 - Eugene (ユージーン)
「高貴な」、「名門の」。ギリシャ語の古フランス形から英語名になった - Felix(フェリックス)
ラテン語で「幸せ、幸運」 - Francis (フランシス)
「(イギリスに移り住んだ)フランス人」。姓にも用いられる - Franklin (フランクリン)
「自由土地所有者」。姓にも用いられる - Fredrick (フレデリック )
「平和」と「支配者」の2つの意味を含む - Gilbert (ギルバート )
「契約」と「輝かしい」の2つの意味を含む - Gregory (グレゴリー )
ラテン語で「用心深い」
H~W
- Harley (ハーレー )
「岩」と「小さな森」の2つの意味を含む - Harold (ハロルド)
「軍隊」と「力」の2つの意味を含む - Harry (ハリー)
Henryの変化形 - Herbert (ハーバート)
「軍隊」と「輝かしい」の2つの意味を含む - Jason (ジェイソン)
ギリシア神話の英雄イアソンから。「治療する人」 - Jerome(ジェローム)
ギリシャ語のヒエロニュモス(古代ギリシアの歴史家)に由来 - Larry( ラリー)
ローレンス (Lawrence 、 Laurence) から派生 - Lawrence、Laurence(ローレンス)
ラテン語のLaurentiusから。「月桂樹の冠を戴いた」 - Leonard (レオナード )
「ライオンのような勇者」 - Louis,Lewis (ルイ、ルイス )
「名高い戦士」 - Martin (マーティン)
ラテン語のMartinusから。ローマ神話の戦いの神「マルス」が語源 - Osborn (オズボーン )
「神の誕生」 - Oliver(オリヴァー)
「オリーブ」 - Oscar (オスカー )
「神」と「槍」の2つの意味を含む - Oswald (オズワルド)
「 神の力」 - Raffaello(ラファエロ)
ヘブライ語で「神は癒やされた」のイタリア語形 - Sebastian (セバスチャン)
「 威厳のある」 - Segal (セガール )
「代理人」と「祭司」の2つの意味を含む - Victor(ヴィクター)
ラテン語で「勝利、優勝者」 - Vincent (ヴィンセント)
「 征服する」 - Walter (ウォルター)
「軍隊、支配」 - Warren (ウォーレン)
「ウサギの繁殖地」
英語名の発音の変化を言語別に比較
英語の名前も、言語や国によって発音が異なります。
ここでは、男性の名前の言語ごとの発音の違いを紹介しています。
ドイツ語=(ド)、フランス語=(フ)、イタリア語=(イ)、スペイン語=(ス)、ロシア語=(ロ)と表示します。
A~G
- Albert(アルバート)
(ド)アルベルト、アルプレヒト(フ)アルベール(イ)ルベルト(ス)アルベルト(ロ)アリベルト - Alexander(アレグザンダー)
(ド)アレクサンダー(フ)アレクサンドル(イ)アレッサンドロ(ス)アレハンドロ(ロ)アレクサンドル - Alfred (アルフレッド)
(ド)アルフレート(フ)アルフレド(イ)アルフレード(ス)アルフレド(ロ)アリフレート - Andrew (アンドリュー)
(ド)アンドレアス(フ)アンドレ(イ)アンデレア(ス)アンドレス(ロ)アンドレイ - Bernard (バーナード)
(ド)ベルンハルト(フ)ベルナール(イ)ベルナルド(ス)ベルナルド(ロ)ベールナルド - Caesar(シーザー)
(ド)ツェーザル、カイザー(フ)セザール(イ)チェーザレ(ス)セサル(ロ)ケサーリ - Charles(チャールズ)
(ド)カール(フ)シャルル(イ)カルロ(ス)カルロス(ロ)カルル - David(デイビッド)
(ド)ダーヴィト(フ)ダヴィド(イ)ダヴィデ(ス)ダビド(ロ)ダヴィド - Erick(エリック)
(ド)エーリヒ(フ)エリック(イ)エンリーコ(ス)エリーコ(ロ)エーリック - Eugene(ユージン)
(ド)オイゲン(フ)ユージェーヌ(イ)エウジェーニオ(ス)エウヘニョ(ロ)エヴゲーニ - Fredrick(フレデリック)
(ド)フリードリヒ、フリッツ(フ)フレデリク(イ)フェデリーコ(ス)フレデリコ(ロ)フリードリフ - George (ジョージ)
(ド)ゲオルク(フ)ジョルジュ(イ)ジョルジョ(ス)ホルヘ(ロ)ゲオルギー - Gerrard、Jerrard(ジェラード)
(ド)ゲルハルト(フ)ジェラール(イ)ジェラルド (ス)ヘラルド(ロ)ゲラーリド - Gilbert(ギルバート)
(ド)ギルベルト(フ)ジルベール(イ)ジルベルト(ス)ヒルベルト(ロ)ギールベルト
H~M
- Henry(ヘンリー)
(ド)ハインリヒ(フ)アンリ(イ)エンリコ(ス)エンリケ(ロ)ゲーンリフ - Herbert(ハーバート)
(ド)ヘルベルト(フ)エルベール(イ)エルベルト(ス)エリベルト(ロ)ゲールベルト - James(ジェームズ)
(ド)ヤーコプ(フ)ジャック、ジャムス(イ)ジャコモ(ス)ディエゴ、ハイメ(ロ)ヤーコフ - Jerome(ジェローム)
(ド)ヒエロニュムス(フ)ジェローム(イ)ジェロニモ、ジロラモ(ス)ヘロニモ(ロ)イエロニーム - John(ジョン)
(ド)ヨハン、ハンス(フ)ジャン(イ)ジョバンニ(ス)ファン(ロ)イワン(オランダ)ヤン(北欧)ヨハン - Joseph(ジョセフ)
(ド)ヨーゼフ(フ)ジョゼフ(イ)ジュゼッペ(ス)ホセ(ロ)ヨシフ - Leonard(レオナード)
(ド)レオナルト(フ)レオナール(イ)レオナルド(ス)レオナルド(ロ)レオナルド - Louis、Lewis(ルイス)
(ド)ルートヴィヒ(フ)ルイ(イ)ルイジ(ス)ルイス(ロ)ルウィ - Luke(ルーク)
(ド)ルーカス(フ)リュックリュカ(イ)ルーカ(ス)ルカス(ロ)ルカー - Oliver(オリヴァー)
(ド)オリヴァ(フ)オリヴィエ(イ)オリヴィエロ(ス)オリベーリオ(ロ)オーリヴェル - Mark(マーク)
(ド)マルクス(フ)マルク(イ)マルコ(ス)マルコ(ロ)マルク - Martin(マーティン)
(ド)マルティーン(フ)マルタン(イ)マルティーノ(ス)マルティン(ロ)マルチーン - Matthew(マシュー)
(ド)マティアス(フ)マティユ(イ)マッテオ(ス)マテオ(ロ)マトフェーイ - Michael(マイケル)
(ド)ミハエル(フ)ミシェル(イ)ミケーレ(ス)ミゲール(ロ)ミハイル
O~W
- Oscar(オスカー)
(ド)オスカル(フ)オスカル(イ)オスカル(ス)オスカル - Paul(ポール)
(ド)パウル(フ)ポール(イ)パオロ(ス)パブロ(ロ)パーヴェル - Peter(ピーター)
(ド)ペーター (フ)エール(イ)ピエトロ(ス)ペドロ(ロ)ピョートル - Philip(フィリップ)
(ド)フィリップ(フ)フィリップ(イ)フィリッポ(ス)フェリペ(ロ)フィリープ - Raymond(レイモンド)
(ド)ライムント(フ)レーモン(イ)ライモンド(ス)ライムンド(ロ)ライモンド - Reynold(レイノルド)
(ド)ライナルト(フ)ルノー(イ)リナルド(ス)レイナルド - Richard(リチャード)
(ド)リヒャルト(フ)リシャール(イ)リッカルド(ス)リカルド(ロ)リーチャルド - Robert(ロバート)
(ド)ローベルト、ルプレヒト(フ)ロベール(イ)ロベルト(ス)ロベルト(ロ)ローベルト - Roger(ロジャー)
(ド)ロゲール(フ)ロジェ(イ)ルッジェーロ(ス)ロヘリオ - Steven(スティーブン)
(ド)シュテファン(フ)ステファン、エティエンヌ(イ)ステファノ(ス)エステバン(ロ)ステパン - Valentine(ヴァレンタイン)
(ド)ヴァレンティーン(フ)ヴァランタン(イ)ヴァレンティーノ(ス)ヴァレンティン(ロ)ヴァレンチーン - Victor(ヴィクター)
(ド)ヴィクトル(フ)ヴィクトル(イ)ヴィットーリオ(ス)ビィクトル(ロ)ヴィークトル - Walter(ウォルター)
(ド)ヴァルター(フ)ゴーティエ(イ)ヴァルテル(ス)ガウルテリオ(ロ)ヴィケーンチー - William(ウィリアム)
(ド)ヴィルヘルム(フ)ギヨーム(イ)グリエルモ(ス)ギリュルモ(ロ)ヴィーリゲム
まとめ
イギリスやアメリカなど英語圏の名前は、聖書に登場する人物や聖人の名前、ケルト系の名前、ゲルマン系の名前、古語英語系の名前で構成されています。
イングランドは、11世紀にノルマン人(北ゲルマン人)によって征服されました。
そのため、アングロ・サクソン人の古語英語系の名前は、エドワード、エドモンドなど一部を残して消えてしまい、ウィリアムやヘンリー、ロバートなどノルマン系の名前が普及しました。
その後、キリスト教会が洗礼名をつけることを奨励したため、ヘブライ語、ラテン語の流れをくむ聖書に登場する人物や聖人の名前が登場しました。
そして、聖人となったアングロ・サクソン人の名前も復活することになりました。
一方で、アイルランド、スコットランド、ウェールズでは、ノルマン人の征服をまぬがれたため、ケヴィン、ブライアンなどケルト系の名前が残りました。
このように英語圏の名前の成り立ちは、ゲルマン民族の大移動やキリスト教などの影響を強く受けています。
名前の由来や意味を知ることで出身地や民族などを推察することもできるため、英語圏の映画俳優や政治家などの名前もより身近に感じられるのではないでしょうか。
参考文献:文春新書「人名の世界地図」、「民族の世界地図」ほか
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