2010年から3年ごとに開催されている瀬戸内国際芸術祭。
瀬戸内海への玄関口である宇野港の周辺は、その度ごとに作品が増え、アートの街になってきました。
そんな宇野港周辺に設置されている瀬戸芸作品をはじめとするアート作品を、モデルコースに沿って紹介しています。
また、コース途中のおすすめのカフェやお食事処の他、レンタサイクルの申込方法や手荷物預かり所、コインロッカーの情報を紹介しています。
宇野港の瀬戸芸作品の紹介
それでは、おすすめの鑑賞コースと瀬戸内国際芸術祭の各作品を中心に順に紹介していきます。
宇野港周辺の瀬戸芸作品おすすめ鑑賞コース
まずは宇野駅を出発して最終の駅東創庫まで、宇野港周辺の瀬戸内国際芸術祭作品を中心に鑑賞していきます。
このコースの合計距離は3.4kmです。鑑賞時間を除く所要時間は、徒歩で約42分、サイクリングでは約18分かかります。
1.JR宇野みなと線アートプロジェクト(宇野駅舎)
2.Bon Voyage 海からの贈り物(宇野駅前ロータリー)
3.終点の先へ(宇野駅西隣り)
4.宇野港連絡船の町プロジェクト(宇野駅前通りなどの建物の壁面)
5.海の記憶(玉野中央公園)
6.IN TRANSITION/IN PROGRESS(宇野1丁目2-12)
7.船底の記憶(いかり) (宇野駅前シーサイドパーク)
8.斜めの構成1 / 斜めの構成2 / 水平の構成3(宇野駅前シーサイドパーク)
9.愛の女神像(宇野駅前シーサイドパーク)
10.船底の記憶(スクリュー) (築港1丁目1−4)
11.宇野のチヌ (築港1丁目1−4)
12.宇野コチヌ (築港1丁目1−4)
13.アトリエとギャラリー 駅東創庫(築港5丁目4−1)
JR宇野みなと線アートプロジェクト
この「JR宇野みなと線アートプロジェクト」は、イタリアのエステル・ストッカー氏による2016年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
JR宇野みなと線の宇野駅、備前田井駅、八浜駅、常山駅の4つの駅舎が白と黒でデザインで統一されていますが、それぞれ異なったデザインとなっています。
白地に黒の線が描かれた宇野駅舎は、目に焼き付いて忘れられないくらい強烈な印象です。
Bon Voyage 海からの贈り物
この「Bon Voyage 海からの贈り物」は、宇野駅正面のロータリーにある船の信号旗のモニュメントです。
白井美穂氏のデザインによる作品で、マストの上には、海亀や魚、イルカなどかわいい海の動物たちが配置されています。
また、ロータリーの歩道には、オットセイや海亀などのオブジェが置かれていて微笑ましい雰囲気です。
ちなみに「Bon Voyage」とは、これから旅行に出掛ける人に対して、「行ってらっしゃい」、「良い御旅行を」という意味のフランス語です。
まさに瀬戸内海の島々への玄関口である宇野にふさわしいネーミングですね。
終点の先へ
この「終点の先へ」は、小沢敦志氏による2016年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
放置されていた自転車がレッド、ブルー、グリーンなどカラフルなアートサイクルに再生されています。
車輪や胴体にデザインが施された鉄くずが溶接され、後輪にはフェリーの船名が付けられています。
このアートサイクルは、宇野駅を出たすぐ右手に展示と貸し出しをしていて、宇野駅構内にある玉野観光案内所でレンタルの申込みができます。
また、瀬戸内国際芸術祭の開催間中は、瀬戸芸宇野港案内所でアートサイクルをレンタルできます。
宇野港連絡船の町プロジェクト(ビルボード写真)
この「宇野港連絡船の町プロジェクト」は、2016年、2019年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
かつて宇野が四国への玄関口のまちとして、宇高連絡船が就航していた当時を写真で振り返ります。
宇野駅前のトイレや宇野駅の正面の道路に面したビルの壁面などに、街中写真として展示されています。
海の記憶
この「海の記憶」は内田晴之氏による2016年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
御影石の上に乗せられた金属の彫刻は、玉野中央公園のシンボルになっています。
そのフォルムは人を導く船や海のひとしずくなどを表現しているそうです。
表面が鏡のように磨かれた金属と御影石の異質な組み合わせは、とても新鮮に感じます。
IN TRANSITION/IN PROGRESS
この「IN TRANSITION/IN PROGRESS」は、ミシャ・クバル氏による2019年の瀬戸内国際芸術祭作品で、このタイトルの意味は「過渡期/進行中」です。
かつて宇野港と高松港を結んでいた「宇高国道フェリー」の乗り場の跡に、設置されています。
作品には、車、乗客がフェリーに乗り込むための機材や、看板、待合室の建物が当時のまま使われていて、日が暮れて明かりが灯されると活況だった往時が偲ばれます。
船底の記憶(いかり)
この「船底の記憶(いかり)」は、小沢敦志氏による2013年の瀬戸内国際芸術祭作品で、海の記憶と人の記憶、街の記憶の融合を表現しています。
旧日本軍の軍艦のいかりに不要になった鉄製品を組み合わせたもので、年月とともに増えていく海底の付着物が見えます。
この付着物は、元は道具として使われていた鉄の道具を叩いて自然物としたものを使っています。
斜めの構成1 / 斜めの構成2 / 水平の構成3
この「斜めの構成1 / 斜めの構成2 / 水平の構成3」は、原口典之氏による2019年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
宇野駅正面の道路を渡ったシーサイドパークに展示されています。
巨大なH鋼とワイヤーで構成される作品は、近くで見ると重量感たっぷりで大迫力です。
愛の女神像
この「愛の女神像」はインドの彫刻家・ドルヴァ・ミストリーの作品で、愛・若さ・美を表現しているそうです。 (2002年に設置)
宇野駅正面の道路を渡ったシーサイドパークに設置されています。
像のお尻を触ると恋愛がかなうと言われていて、玉野の恋愛スポットになっています。
暑さ対策のためかどうか分からないですが、なぜか像の下から霧が吹き出していました。
船底の記憶(スクリュー)
この「船底の記憶(スクリュー)」は、小沢敦志氏による2013年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
ノルウェーの船で使われていたスクリューに、不要になった様々な鉄製品を組み合わせています。
宇野のチヌ
この「宇野のチヌ」は、淀川テクニックによる2010年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
宇野港周辺に漂着したさまざまなゴミや不用品を材料にして作らてれています。
ちなみに、「チヌ」とは関西でこう呼ばれていますが、黒鯛のことです。
宇野コチヌ
この「宇野のチヌ」は、淀川テクニックによる2016年の瀬戸内国際芸術祭作品です。
お腹の中を通り抜けられるようになっています。
駅東創庫
宇野港の大型倉庫を改装したアトリエとギャラリーです。
玉野市在住のアート作者の作品が展示されています。
入場は無料ですので、気軽に見学できますよ。
所在地:岡山県玉野市築港5-4-1
TEL:0863-32-0081
営業時間:10:00~17:00
お休み:火曜日
宇野港周辺のおすすめカフェやお食事処
UNO PORT INN(ウノポート イン)
UNO PORT INNは、瀬戸芸作品の「宇野港連絡船の町プロジェクト」のビルボード写真の建物のすぐ隣にあるカフェバーです。
2016年3月には旅館を改装したホテルをオープンしています。
店内は控えめな照明で雰囲気があり、テラスは、オープンなスペースで心地よい感じです。
ホテルには英語が堪能なスタッフがいて、地域の情報や直島、豊島、小豆島など現代アートの最新情報も聞けます。
所在地:岡山県玉野市築港1丁目4−4
TEL:0863-21-2729
宇野駅から徒歩2分
営業時間:7:30~22:00
お休み:無休
BOLLARD COFFEE
BOLLARD COFFEEは、瀬戸芸作品の「IN TRANSITION/IN PROGRESS」のすぐそば、東山ビルの1階にあります。
入り口がガラス戸になっていて、宇野港やフェリー、島々が目の前に見える小さなコーヒースタンドです。
店員さんが1人でやっているため、入り口カウンターで注文し先払いするシステムになっています。
コーヒーは、1杯ずつ豆を挽いてハンドドリップで淹れてくれます。
モーニングブランチ(8:00~12:00)やマフィンが人気メニューです。
ちなみに、お隣は、ハンバーガー店の#8 WIREです。(日、月がお休み)
所在地:岡山県玉野市宇野1-7-3 東山ビル1F
TEL:070-4431-9375
宇野駅から徒歩で約9分
営業時間:8時~17時
お休み:無休(年末年始を除く)
海の駅 シーサイドマート(玉野魚市場)
海の駅 シーサイドマートは、瀬戸芸作品の「IN TRANSITION/IN PROGRESS」のすぐ斜め前にあります。
毎週、木曜~日曜(8:30~13:00)営業のシーサイドマートでは、産直朝市が開かれています。
ここでは、地元特産の穴子やイイダコなどの鮮魚のほかに刺身や干物など安く買うことができます。
また土日限定(11:00~13:00)の「勝手にご飯会」では、500円以上の買い物で、炊きたてご飯とあら汁のセットが100円で食べられます。
クジラの竜田揚げやオコゼの唐揚げなど、好きなおかずを選んで一緒に食べることができますよ。
こちらは、穴子をタレで焼いたものを、穴子丼ぶりにしてくれました。
所在地:岡山県玉野市宇野1-7-5
TEL:0863-31-2701
宇野駅から徒歩で約10分。
営業時間:8:30~13:00(木曜日~日曜日)
お休み:水曜日
おまち堂 宇野港店
おまち堂 宇野港店は、玉野産業振興ビルの南隣(海側)にあります。
地元岡山の新鮮なフルーツを使ったカキ氷が人気で、夏の休日には行列ができるほどです。
ガラス張りの店内からは、瀬戸の島々や宇野港に出入りするフェリー、そして目の前には「宇野のチヌ/コチヌ」が見えます。
店内は窓に沿って長いカウンターがあるだけですが、子供を遊ばせるスペースがあるので小さい子さんを連れていても気にならないと思います。
外は広いオープンデッキになっているので、潮風を感じながら食べることもできますよ。
店内には大きなショーケースにマスカット、ピオーネ、桃、オレンジ、キューウィなどがぎっしりと並べられています。
今回は、人気メニューのシャインマスカットのミルク味を注文しました。
かき氷は雪のように白くキメも細かいので、舌触りがすごくソフトです。
シャインマスカットは氷の上に3個、中にも3個入っていて皮ごと食べれました。
かき氷としては値段がすこし高めですが、手作りシロップと新鮮なフルーツのバランスが絶妙です。
ちなみに、冬にはマカロンなどデザートの店になるそうですよ。
所在地:岡山県玉野市築港1-1-4
TEL:080-1914-0301
宇野駅から南に徒歩で6分
営業時間:11:00~17:00(月・火・木)、10:00~18:00(金・土・日)
お休み:水曜日
旬菜旬魚「海廊」(瀬戸内温泉 たまの湯)
瀬戸内温泉 「たまの湯」の館内にあり、瀬戸内海を眺めながら食事ができるという抜群のロケーションです。
名物の玉乃膳をはじめ、一品料理やお子様ランチプレートなど、新鮮な瀬戸内の幸を味わえます。
時間に余裕のある方は、ゆっくりと温泉で疲れを癒やすのもいいですね。
ちなみに天然温泉の「たまの湯」は肌がすべすべになる「美肌の湯・美人の湯」とも呼ばれているよに、女性に人気です。
入館料は、
平日が、大人(中学生以上)一般1600円、会員1300円、小人(小学生以下)650円
土日祝が、大人(中学生以上)一般1900円、会員1600円、小人(小学生以下)750円
所在地:岡山県玉野市築港1-1-11
TEL:0863-31-1526
宇野駅から徒歩で13分
営業時間:11:00~23:00(レストランのみの利用は平日のみ)
お休み:毎月第三火曜日
JR宇野駅のレンタサイクル申し込み方法
アートサイクルや電動自転車などのレンタサイクルの申込みは、JR宇野駅構内にある玉野観光案内所で受付しています。
以下は、レンタルの利用条件や貸出期間、料金についての情報です。
JR宇野駅のレンタサイクル利用条件
利用条件
・案内所からの連絡が可能な電話番号を所有していること
・身分証明書(運転免許証、健康保険証、学生証、パスポート等)を携帯しており、案内スタッフに提示できること
・18歳未満の場合、親権者または18歳以上の方が同伴できること
貸出期間
・貸出日当日の9:00~17:00から2日間(17:00まで)
利用申込手続き
・18歳未満の場合、保護者の同意書が必要となります。
・貸出料金は、原則として前払い精算となります。
JR宇野駅のレンタサイクル利用料金
シティサイクル
・1日: 500円
(瀬戸内国際芸術祭期間中のみ300円)
アートサイクル
・1日: 600円
クロスバイク
・1日: 2,000円、
・2日: 4,000円
電動クロスバイク
・4時間:2,000円
(瀬戸内国際芸術祭期間中のみ)
・1日: 3,000円
・2日: 6,000円
※利用料金に含まれるもの:自転車レンタル代金、ヘルメット・グローブ利用料、充電器、保険料
※クロスバイクは身長が150cm以上、電動スポーツサイクルは155cm以上の方の利用に限ります。
JR宇野駅の手荷物預かり所とコインロッカー
宇野港の瀬戸芸作品を鑑賞する時や直島、豊島、小豆島などの観光に行く場合には、手荷物があると煩わしいですよね。
そんな時には、手荷物を一時預かり所やコインロッカーを利用すると手ぶらで観光を楽しめますよ。
以下は、手荷物預かり所とコインロッカーの情報です。
JR宇野駅の手荷物預かり所
手荷物預かり所は、JR宇野駅の改札を出てすぐ右手、駅構内の玉野観光案内所内にあります。
注意点としては、営業時間が夕方5時までなので、気をつけて下さい。
所在地: 岡山県玉野市築港1丁目1-1
TEL:0863-21-3546
営業時間: 9:00~17:00
料金:小 300円、大 500円
休み: 年末年始
JR宇野駅のコインロッカー
コインロッカーは、宇野駅の改札を出ると、駅構内の左手のところにあります。
600円のロッカーが13個、800円のロッカーが4個設置されています。
ロッカーが空いていない時には、手荷物はJR宇野駅の構内にある観光案内所で預かってもらいましょう。
所在地: 岡山県玉野市築港1丁目1-1
TEL: 0863-21-2690
営業時間:24時間
料金:600円、800円
まとめ
今回は、宇野港周辺の瀬戸芸作品を中心に、カフェやお食事処、レンタサイクルなどの情報を紹介しました。
かつて宇高連絡船で賑わっていた宇野という街の特性のためか、作品のテーマも海や船に関連したものが多いです。
宇野港は、瀬戸芸が開催されるたびにアート作品が増え、海外からの観光客が流入し、ますます魅力的な街になってきました。
瀬戸内国際芸術祭は、宇野や高松、そして瀬戸内の島々をアートの力で活性化するすばらしいイベントですね。
ぜひ、潮風を感じながら瀬戸芸作品を味わってみてはいかがでしょうか。
「宇野港のフェリー乗り場に近い駐車場|所要時間と料金、収容台数を調査」
ほかにも、宇野港のフェリーと旅客船の乗り場などのお役立ち情報も紹介しています。
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